2007年6月26日火曜日
night hawks
エドワード・ホッパー、20世紀アメリカを代表する画家である。ナイト・ホークスとは夜更かしする人々のことであり、店員を含めた4人が描かれる。世界にたった4人しかいないように。静寂に包まれたこの絵から浮かび上がってくるものは孤独、不思議な充足感であり、アメリカの虚無、倦怠、孤独、寂寞、疎外がひしひしと伝わってくる。
エドワード・ホークスが生きた時代はニューヨークといった巨大な都市とは裏腹に多くの都市が活力を失い、衰退しては消えていった、そんな時代である。開拓といったことが一通り済んだアメリカにおける喪失感をエドワード・ホークスは静かに見つめ描いたのである。
ニーチェが昼の明るさに夜の闇の深さがわかるものかといみじくも言ったように感じられる一枚であり、この絵を見ているとなぜかヘミングウェイの日はまた昇るが思い出される。
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